2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05446
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田中 勲 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BEGUM Parvin 北海道大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 構造生物学 / 転写因子 / 癌 / 疾病関連因子 / X線結晶構造解析 |
Research Abstract |
本研究ではヒト由来転写因子E1AFおよび放線菌由来TetRファミリー転写制御因子の構造機能解析を目標としている.E1AFに関して,本年度は大腸菌組換え発現系,および精製系を確立した.E1AFはポリヒスチジンタグ融合蛋白質として大腸菌組換え発現系を用いて得た.精製は金属アフィニティ,疎水性相互作用,ゲルろ過,陽イオン交換の各クロマトグラフィーを順次組み合わせて行った.確立した大量調製系によって調製したE1AFを用いて384条件の結晶化条件スクリーニングを行い,1条件で初期結晶を得た.しかし,この結晶は再現性が低かったことから,安定に結晶を得るために現在結晶化条件の最適化を行っている.セレノメチオニンラベル蛋白質調製のための予備実験を実施したところ,組換え発現量が十分でないことが明らかになった.そのため組換え発現条件の検討を実施している. 放線菌由来TetRファミリー蛋白質については構造解析用回折データを得る目的で,セレノメチオニンラベル蛋白質の大量調製を行い,結晶化条件の最適化を行った.その結果,比較的良型の結晶を得ることができた.得られた結晶を用い,SPring-8においてX線回折実験を行い,3.0Å分解能の回折データを得た.このデータは構造決定には未だ分解能が不足しているため,現在,分解能を上げるべく結晶化条件のさらなる最適化を行っている.また,機能解析に向けて,TetRファミリー蛋白質のDNA結合部位決定をSELEX法で行うために必要な放線菌ゲノムのライブラリークローンの作成を行った.
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