2005 Fiscal Year Annual Research Report
EF-handカルシウム結合モチーフを持つタンパク質のX-線結晶構造解析
Project/Area Number |
05F05455
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中野 實 千葉大学, 理学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
IMAI Fabiana Lica 千葉大学, 理学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 高次構造 / 結晶構造解析 / EF-handモチーフ / S100タンパク質 |
Research Abstract |
EF-handモチーフは多くのタンパク質に存在するカルシウム結合ドメインであり、タンパク質の活性化及び他のタンパク質との相互作用に関わると考えられている。S100A13,S100A14,VILIP-1,CalumeninはEF-handモチーフを持ち、様々な機能に関わっている。本研究では、これらのタンパク質の機能を解明する為に、X-線結晶構造解析法によりタンパク質の三次構造の決定をめざす。 S100A13、S100A14、VILIP、Calumeninの組み換え体を作成する為に、これらのタンパク質をエンコードする遺伝子のクローニングを行った。ヒトcDNAライブラリーを用いて特定のオリゴヌクレオチドプライマーを設計し、遺伝子のクローニングをPCR法で行った。増幅された配列をDNAシークエンサーで塩基配列が正しいことを確認した。 今年度はS100A13について更に実験を進め、クローニングされた遺伝子を発現用プラスミドに組み込みBL21(DE3)発現用大腸菌に形質転換し、S100A13タンパク質の発現を誘導した。SDS-ポリアクリアミドゲル電気泳動を用いて目的タンパク質の分子量が正しい事を確認し、S100A13を大量に発現させた。 発現させたS100A13はタグとの融合タンパク質であるため、タグをターゲットとしたアフィニティークロマトグラフィーで部分精製を行い、タグを酵素消化で切り離した後、陰イオンクロマトグラフィーを用いてS100A13を精製した。 共同研究を行っている東京大学農学部生命科学研究科食品工学研究室でS100A13の結晶化の実験を行った。ハンギングドロップ蒸気拡散法を用いて約200の結晶化条件を検討した。その内のいくつかの条件で結晶の析出が観察できた。結晶を回収し高エネルギー加速器研究機構Photon FactoryにてX-線回折データを収集し、構造の概要を決定した。
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Research Products
(1 results)