2007 Fiscal Year Annual Research Report
ポリアミンの細胞増殖に果たす役割に関する分子生物学的研究
Project/Area Number |
05F05484
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
五十嵐 一衞 Chiba University, 大学院・薬学研究院, 名誉教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JARVINEN Aki 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | ポリアミン / プトレスシン / スペルミジン / スペルミン / 同調培養 / p27^<kip1> / p21^<Cip1> / 蛋白質合成 |
Research Abstract |
1.HeLa細胞にチミジンまたはチミジン+アフィディコリンを加えて同調培養を行うことにより、細胞周期のG_1/SまたはG_2/M期におけるポリアミンの役割を検討した。ポリアミンの役割は、ポリアミン量が正常なHeLa細胞と、ポリアミン生合成阻害剤処理によりポリアミン量が低下したHela細胞を用いて検討した。G_1/S期では、ポリアミン量が低下するとS期への移行が遅れ、Cdk阻害剤であるp27^<Kip1>とp21^<Cip1>レベルの上昇が認められた。p27^<Kip1>量の増加は、p27^<Kip1>の分解に関与するSkip2量が低下するためであった。G_2/M期からG_1期への移行も、ポリアミン量の減少により遅れが認められた。この場合は、多核化細胞が増え、アクチン合成とその重合化に遅れが認められた。 2.マウス乳がんFM3A細胞をポリアミン生合成阻害剤処理により、培養3日後に細胞内ポリアミン量は著しく低下し、細胞増殖は約20%に低下した。生合成阻害剤と同時にプトレスシンを培地に添加すると細胞増殖は回復するので、細胞増殖速度の低下はポリアミン量の低下に依存していると考えられた。この条件下、合成される蛋白質を二次元電気泳動で分析し、ポリアミン量低下により翻訳レベルで合成が低下する蛋白質の候補を10種同定した。この10種の蛋白質のmRNAレベルをNorthern blottingで、蛋白質レベルをWestern blottingでそれぞれ測定し、Cct2、Hnrpl、Pgaml及びeIF5Aの4種の蛋白質合成が翻訳レベルでポリアミンにより促進を受けることを明確にした。Cct2のポリアミンによる合成促進は、ポリアミンが40Sリボソーム亜粒子のmRNAの5'-非翻訳領域のscanningを促進することによることが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)