2005 Fiscal Year Annual Research Report
RNA干渉法を用いたアグリカナーゼ-3ノックダウンによる関節炎治療開発
Project/Area Number |
05F05502
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
二宮 善文 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DEMIRCAN K. 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 軟骨 / アグリカン / プロテアーゼ |
Research Abstract |
本研究の目的は、RNA干渉法にてアグリカナーゼ-3の機能をノックダウンするなどの方法を用いて、アグリカン分解へ与える影響を検討することである。アグリカナーゼ-3は関節炎の早期の時点で発現が誘導されることが明らかとなっているが、アグリカナーゼ-3のみの阻害でアグリカン分解を抑制することが可能であれば、アグリカナーゼ-3特異的に機能を阻害する抗体が関節炎の治療に応用することが可能となる。また、最近の予備実験にて機械的刺激による関節破壊にアグリカナーゼ-3が関与している可能性が示唆されたために、あわせてストレスによる関節破壊の過程におけるアグリカナーゼ-3の発現を検討する。 本研究は11月末から特別研究員が雇用開始となり、研究を開始した。平成17年度はまず、細胞培養系の立ち上げおよび条件検討を兼ねた基礎的実験を行うことを目標とした。岡山大学にて樹立された培養細胞株である、ヒト軟骨肉腫細胞(OUMS-27)を用いてインターロイキン1βおよび腫瘍壊死因子による刺激を行い、アグリカンの分解を促進する培養系を樹立した。RNA抽出を行い、定量的リアルタイムPCR法にてアグリカナーゼの発現を確認した。また、基質であるアグリカンの発現を確認した。 また、アグリカナーゼ発現を誘導する細胞内情報伝達系に着目し、NF-κβがその誘導に重要であることを明らかにした。 さらに、機械的刺激(メカニカルストレス)を細胞に負荷する実験系を樹立した。0.33Hzの周期で16%または、1Hzの周期で20%細胞を伸展させる刺激を30分負荷し、負荷終了後、1,3,6,12時間後にRNAを抽出し、アグリカナーゼの発現を検討する予備実験を実施した。
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