2006 Fiscal Year Annual Research Report
超高感度サブミリ波放射衛星による地球観測データ解析アルゴリズムの開発
Project/Area Number |
05F05607
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
笠井 康子 独立行政法人情報通信研究機構, 第三研究部門電磁波計測研究センター環境情報センシングネットワークグループ, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BARON P. 独立行政法人情報通信研究機構, 第三研究部門電磁波計測研究センター環境情報センシングネットワークグループ, 外国人特別研究員
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Keywords | テラヘルツ / 衛星観測 / JEM / SMILES / 放射伝達式 / リトリーバルコード |
Research Abstract |
H18年度は主に以下の3種類の研究開発を遂行した。 1)気球搭載超伝導サブミリ波サウンダの解析研究 2004と2007に気球放球を行ったが、そのフライトデータの解析を行った。2004年のフライトに関しては、各種測定データから受信機のゲイン変動を取り除く操作を行い、大気物理量リトリーバル解析が可能な状態にした。2007年のフライトデータはスペクトルが解釈出来ない振る舞いをしており、原因が不明であったが、種々の計測データや時間変動などを解析し、分光計の応答に深刻な問題が生じていることを突き止めた。 2)ニューラルネットワークリトリーバル解析 サブミリ波衛星データリトリーバル解析のためにニューラルネットワーク解析手法を確立した。これらはNICTとJAXAと開発を行っている国際宇宙ステーション搭載のJEM/SMILESデータの解析やチャルマス工科大学との共同研究の上でOdin/SMR衛星データの解析に応用が可能である。また、衛星で観測した雲データの解析にも有用である。 3)Odin/SMR衛星HO2 HO2は上部成層圏から中間圏にかけて存在し、その領域のオゾン存在量をコントロールする上で鍵となる物質であるが化学的に活性な物質であるため、大気中の存在量が極端に低い。従ってこれまでほとんど観測例はなかった。サブミリ波衛星Odin/SMRスペクトルデータを注意深く積算し、HO2物質を抽出、その存在量高度分布を導出することに成功した。
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Research Products
(2 results)