2005 Fiscal Year Annual Research Report
南アフリカ縞状鉄鉱層地域における金鉱床の鉱物学・微量元素の研究
Project/Area Number |
05F05609
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
森下 祐一 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 研究グループ長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HAMMOND Napoleon 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 外国人特別研究員
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Keywords | 南アフリカ共和国 / 縞状鉄鉱層 / 金鉱床 / 炭素・酸素同位体比分析 |
Research Abstract |
南アフリカ共和国の始生代クライパングリーンストーン帯に分布する縞状鉄鉱層地域に胚胎するカラハリゴールドリッジ金鉱床は有力な金の産出源である.しかし,これまで鉱床の地質,地球化学などが明確でなかったために,その重要性があまり認識されていなかった.最近,本課題の外国人特別研究員が博士論文をまとめ,一定の知見が得られた.鉱山会社では鉱石からの金の回収率が悪いと認識していた所,特別研究員が顕微鏡で調べたが相応量の金粒子を確認できず,黄鉄鉱や磁硫鉄鉱の中にサブミクロンの大きさで入っているか結晶格子の中に取り込まれていると推測した.この金の存在形態に関する知見など不十分なまま残されたテーマもあり,本研究課題では同鉱床における研究を深化させるべく研究を継続した. この数年で鉱山はより深部に開発され,未知鉱床の開発のためのボーリング調査も進展している.このため,今年度は研究代表者は外国人特別研究員と共同で現地フィールド調査を行ない,鉱床全体像の把握と深部の岩石・鉱石試料を採取するなど,両者の専門性を発揮して地質調査を行なった.採取した露頭試料,ボーリングコア試料についてEPMAやX線粉末回折法などの鉱物学的な研究を行なった後に炭酸塩の炭素・酸素同位体比分析を行ない,一部の試料についてはストロンチウム同位体比や微量元素分析値も取得した. 一方,当研究所の二次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて微小領域分析を行なうため,標準試料となるイオン注入試料を作成整備し,予察的な分析を行なった.
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Research Products
(1 results)