2007 Fiscal Year Annual Research Report
エピタキシャルアルミナ膜の成長制御と物性その場観察
Project/Area Number |
05F05613
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
吉武 道子 National Institute for Materials Science, 半導体材料センター, 主席研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TSUD Nataliya 物質・材料研究機構, 半導体材料センター, 外国人特別研究員
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Keywords | アルミナ / その場観察 |
Research Abstract |
受入研究室において開発した方法を用いて、超高真空中、非常に低い酸素分圧下においてCu-9A1(111)単結晶表面を酸化することにより作製される、厚さ1-4nmのエピタキシャルアルミナ膜のトンネルバリア、担持基板としての性質を検討するために、エピタキシャルアルミナ膜上へのリン酸基有機分子の自己組織化に関する研究を行った。 まず、リン酸基有機分子として、比較的安定性が高く、真空蒸着法に適切なフェニルリン酸を選び、反応を起こさないガラス容器中に入れて、外部からヒーターにより350Kに加熱昇華させて蒸着する方法により、Cu-9A1(111)上に成長したエピタキシャルアルミナ膜上にフェニルリン酸自己組織化膜の成長を行った。その成長を、X線光電子分光法(XPS)、紫外光電子分光法(UPS)、反射赤外分光法(IRAS)によりその場観察した。 蒸着後のP2p、Al2p、Cs1、01sX線光電子ピークを測定し、それぞれのピークの結合エネルギーからアルミナ膜とリン酸との結合状態を解析した。また、反射赤外分光法によりO-P結合、O=P結合の振動スペクトルを解析した。いずれの結果からも、前年度のアモルファスアルミナ上に吸着したフェニルリン酸と同様に、リン酸基を介してリン酸とアルミナ膜が3つのAl-0-P結合を介して結合し、フェニル基が表面垂直に立った状態で吸着していることが判明した。
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Research Products
(1 results)