2005 Fiscal Year Annual Research Report
ナノメートル薄膜の膜厚、密度、組成などに関する計量学的計測に関する研究
Project/Area Number |
05F05614
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
小島 勇夫 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 科長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
FAN Jiangwei 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 外国人特別研究員
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Keywords | ナノ薄膜 / X線反射率 / 斜入射X線吸収分光 / 放射光応用X線光電子分光 |
Research Abstract |
1.超高真空対応高周波スパッタリング製膜装置の操作を習得し、膜厚が2nm〜200nmのHfO2やTa2O5金属酸化膜を作製した。また、これらの膜厚をX線反射率法を用いて測定する手法についても習得した。 2.放射光X線を用いてX線の入射角度を0.1程度から数度の範囲でステッピングモータを用いて変えることができる試料ステージ、およびこれをコンピュータ制御するソフトウェアーを開発した。正確な斜入射条件の測定を行うにはX線ビームと試料表面を完全に平行にする必要がある。これまで開発したソフトウェアーでは3軸のステッピングモータをマニュアル的に動かして調整する必要があるが、現在はこのプロセスを自動で行うソフトウェアーを開発している。 3.開発した試料ステージと先に作製したHfO2酸化物薄膜に対して、放射光X線の入射角を0.1度から0.6度程度の範囲で変化させて、反射X線や蛍光X線を用いてX線吸収スペクトルを測定した。得られたX線吸収スペクトルでは、入射角度によって薄膜の深さ方向の組成などの変化に対応すると考えられる小さな変化やX線吸収端付近では屈折率に対応した変化が見られた。 4.放射光X線を用いたX線光電子分光法により、照射X線エネルギーを変えながら厚さ2nm程度のHfO2やSiO2膜の光電子スペクトルを得た。測定された光電子程度の入射エネルギー依存から光電子の有効減衰長などの基礎データを蓄積している。
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