2006 Fiscal Year Annual Research Report
C-H活性化に基づく元素リンからの有機リン類の直接合成
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05F05625
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
小林 敏明 産業技術総合研究所, 環境化学技術研究部門, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LEE Dae-Yon 産業技術総合研究所, 環境化学技術研究部門, 外国人特別研究員
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Keywords | リン化合物 / 化学結合活性化 / 錯体化学 / 触媒的合成 |
Research Abstract |
元素リンの炭素-金属またはヘテロ原子-金属への挿入過程を明らかにすることを目指して、元素リンなどと錯体との反応を検討した。すなわち、パラジウム、ロジウム、ルテニウムなどの遷移金属錯体を合成し、これとリン元素などとの反応を検討した。NMRなどを用いた実験から、基質間の反応は進行したが、中間体が水・空気中に不安定であるため、単離同定に成功しなかった。一方、C-H結合活性化によるC-P結合形成反応のモデル反応として、酢酸パラジウムなどの存在下、種々のリン化合物と2-フェニルピリジンやN, N-ジメチルアニリンとの反応を検討しました。種々の条件下反応を行ったが、いずれもC-P結合形成による新しいリン化合物の発生が認められなかった。しかし、ジフェニルホスフィンオキシドと触媒量のトリフルオロ酢酸パラジウムをトルエン中加熱したところ、トルエンのC-H結合活性化に基づく生成物が得られなかったものの、ジフェニルホスフィンオキシドのC-P結合の切断が伴い形成したと思われた化合物が得られた。反応混合物をGPCにより単離したところ、トリフェニルホスフィンとトリフェニルホスフィンオキシドが合わせて約50%の収率で得られた。一方、光学活性P-H結合の活性化についても検討し、高選択的メントキシフェニルホスフィナートの新規発生ルートを見出した。さらに、触媒カップリングによるC-P結合形成の効率的進行を実現した。
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