2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05630
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
飯島 高志 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測フロンティア研究部門, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BRINKMAN Kyle 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測フロンティア研究部門, 外国人特別研究員
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Keywords | 混合イオン導電体 / 天然ガス改質 / 薄膜 / 燃料電池 / 多孔質支持体 |
Research Abstract |
本研究では、化学溶液を用いたコーティング法によりナノ組織構造を制御したスピネルドープCeO2混合イオン導電体薄膜を、気孔率および気孔径などのマクロ組織構造を制御した膜と同じ組成の多孔質基板上に成膜させた混合イオン導電体薄膜複合構造体を作製し、実用化可能な高い酸素透過速度(約10μmol/cm2s)の達成を目指すとともに、複合構造体に適した新規混合イオン導電体薄膜材料の探索を試みている。 スピンコート法を用いたCeO2-MnFe2O4混合イオン導電体薄膜の作製方法を明らかにするために、まず硝酸塩または酢酸塩を出発原料としたCeO_2およびMnFe_2O_4前駆体溶液の作製と有機物熱分解温度および結晶化温度と膜の結晶性、微細組織との関係を明らかにすることを試みた。その結果、酢酸塩を出発原料とすることで、CeO_2-MnFe_2O_4混合イオン導電体薄膜の作製は可能であるが、より精密な酸素焼成雰囲気制御が必用であることが明らかとなった。また、膜と同じ組成を有する多孔質焼結体の作製条件について、出発原料、仮焼粉末粉砕条件、焼成条件の最適化を行った。今後は、多孔体上の混合イオン導電体膜の膜厚を減少させるために、スパッタ法と化学溶液法を併用した成膜方法の検討を行う。 新規材料の探索に関しては、CeO_2ナノ粒子やペロブスカイト系BiFeO_3に注目し、その作製条件について検討を行った。次年度は、これら新規材料の焼結体もしくは薄膜を作製し、酸素透過速度の測定を試みる。
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