2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05645
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
丸山 明彦 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物機能工学研究部門, 主任研究員
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ELSAIED Hosam Easa 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物機能工学研究部門, 外国人特別研究員
|
Keywords | 海洋 / 微生物 / 遺伝子 / 生物多様性 / メタゲノム / 極限環境 / 汚染環境 / 海底熱水系 |
Research Abstract |
海洋は、地球表層の約2/3を占め、陸上とは異なる様々な特徴を有している。中でも、海底熱水活動域やガスハイドレート海域、油田採掘・石油汚染海域などには様々な未知微生物の存在が期待されるが、分離培養困難なものが多いためその機能の多様性や有用性についてはほとんど不明なままである。そこで本研究では、従来の標的遺伝子特異的プライマー検出法に加え転移制御遺伝子領域を標的とした未知遺伝子探索手法の導入、改良を図り、上述した海洋の極限・汚染環境微生物試料を対象に効率的なメタゲノム解析手法として確立するとともに、環境指標性の高い機能遺伝子情報の収集や解析、利用を図ることを主な目的としている。 今年度は、微生物間で広く外来遺伝子の獲得・発現系を制御している遺伝子領域を対象に、その検出・解析系の導入や改良を図った。その結果、海底熱水活動域試料等を対象に効率的な遺伝情報収集を可能とする新しいプライマーセットをデザインするとともに、高温熱水噴出孔周辺試料より数十個の新規性の高い遺伝子を取得することに成功した。具体的には、プロテアーゼやアミノペプチダーゼ、シャペロン等に関連する遺伝子を見出した。また、この系の発現に重要な役割を果たしている遺伝子領域においても、新規な配列情報を見出した。さらに、今後の比較研究ため、冷湧水・ガスハイドレート海域や石油や重金属汚染海域等により、多数の貴重な環境微生物DNA試料を採取した。(604字)
|
Research Products
(4 results)