2006 Fiscal Year Annual Research Report
ヘリコバクターピロリ感染COX-2/mPGES-1トランスジェニックマウス胃発癌の解析
Project/Area Number |
05F05651
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
立松 正衞 愛知県がんセンター(研究所), 腫瘍病理学部, 部長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CAO Xueyuan 愛知県がんセンター(研究所), 腫瘍病理学部, 外国人特別研究員
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Keywords | Helicobacter pylori感染 / Cycloocygenase-2 inhibitor / N-methyl-N-nitrosourea / トランスジェニックマウス / 胃発癌 |
Research Abstract |
5週齢のCOX-2/mPGES-1トランスジェニックマウス(K19-C2mE)とWild typeマウスを3群に分け、それぞれH.pylori感染群(n=20)、N-methl-N-nitrosourea(MNU)投与群(n=22)および無処置群(n=20)とした。H.pylori感染群はH.pylori菌(SS1株)0.5x10^8/0.5mlを3回胃内投与した。MNU投与群はMNU120ppmを隔週で10週間飲水投与した。各群とも実験開始から52週後に標本を採取した後、組織学的検査により、腺胃腫瘍発生の有無を確認した。H.pylori感染群ならびに無処置群においては胃底腺部、幽門腺部ともに胃腫瘍の発生は認められなかった。MNU投与群では、幽門腺部でWild typeマウス(8/8,100%)、K19-C2mEマウス(14/14,100%)共に腫瘍が認められた。胃底腺部では、Wild typeマウスでは腫瘍の発生は認められなかったが、K19-C2mEマウスで腫瘍の発生を認めた(3/14,21.4%)。K19-C2mEマウスはH.pylori単独感染では胃腫瘍を発生せず、MNU投与により幽門腺部のみでなく胃底腺部においても腫瘍を形成する可能性が考えられた。今後、各群の胃粘膜の炎症程度を組織学的に解析する。さらに、H.pylori感染MNU投与K19-C2mEマウスを同様に解析しすることにより、COX-2/mPGES-1経路が慢性胃炎、胃癌発生、特に胃底腺部での胃癌発生に与える影響を検討する。
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Research Products
(5 results)