2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05656
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
外村 彰 独立行政法人理化学研究所, デジタル・マテリアル研究チーム, グループディレクター
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ASHHAB Sahel Safiq 独立行政法人理化学研究所, デジタル・マテリアル研究チーム, 外国人特別研究員
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Keywords | 量子計算 / キュービット / 二準位系 / デコヒーレンス |
Research Abstract |
今年度においてはキュービットの周りの制御不可能な量子の自由度に関する研究のいくつかのプロジェクトを終了した。それらのプロジェクトは、キュービットの崩壊のメカニズムの研究、キュービットの自由度を間接的に測る可能な技術、そしてこれらの制御不可能な要素から有益な仕事を引き出す技術に関わるものであった。 そして別のプロジェクトでは、二つのキュービット間のスイッチング可能なカップリングに関する技術の研究を進めている。我々の提案は、様々な困難のため実験では実施されることはできなかった、前述の提案の一般化である。我々の一般化により、実験者に、カップリング・メソッドを引き出そうとすることを可能にすることができると予測している。現在、この提案を更に詳細に分析する、幾つかの計算を行った。 またもう一つのプロジェクトでは、断熱の量子計算におけるデコヒーレンスの影響について研究をした。前例の研究では一般に、断熱量子計算はデコヒーレンスへの免疫を保持するとみなされてきた。そして我々の研究はこの想定は実際の状況と比べると過度の単純化であることを示した。それゆえ、我々の研究結果は、これからのこの研究分野におけるスターティング・ポイントとなるべきものとなった。 また、他のプロジェクトとして、(1)超伝導磁束キュービットの修正設計を提案すること、(2)モードからみ合いと呼ばれるものを使用した、量子非局在性の観察の可能性についての討議、を行った。
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Research Products
(6 results)