2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05659
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
酒井 滋樹 独立行政法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス研究部門, グループ長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG Shouyu 独立行政法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス研究部門, 外国人特別研究員
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Keywords | 強誘電体メモリ / 不揮発メモリ / 強誘電体ゲートトランジスタ / 半導体デバイス / 絶縁体材料 |
Research Abstract |
高密度の不揮発メモリとして期待される金属・強誘電体・絶縁体・半導体型の強誘電体ゲートトランジスタの更なる特性向上を目指している。本年度は、はじめに絶縁体層Hf-Al-Oをパルスレーザ堆積(PLD)法で形成中の窒素圧力を60-380mtorrの間で変え、110mtorrの圧力が適正であることを見出した。 Hf-Al-O層形成後の大気圧窒素中での30秒の高速熱処理の有効性も650-850℃の間で条件を変えて調べたが、高速熱処理を行わない従来の方法との顕著な差異はなかった。次に、この適正窒素条件で堆積したHf-Al-O層の上に強誘電体SrBi27a2O9を同じくPLD法で形成した。基板温度400℃の減圧酸素雰囲気中で前駆体をPLD法で形成し、これに約800℃大気圧酸素中で1時間の熱処理を施し多結晶の強誘電体SrBi27a2O9薄膜を約400nm形成するのが昨年度までに開発した標準工程であるが、この研究では(1)前駆体形成時の酸素圧力と(2)多結晶化のための熱処理温度の最適化を図った。(1)については、35-70nmtorrの間の条件を変化させ、53mtorrの条件が最適であることを明らかにした。(2)については、750-815℃の間で熱処理温度を変化させ、800-815℃の条件が最適であることを明らかにした。さらに、前年度に引き続き、磁性元素を含んだ強誘電体として、BiFeO3にTbとLaをドープした薄膜の作製をPLD法で行い、基板温度を575℃として酸素ガス圧を10-100mtorrの間で変化させ、大気圧熱処理後の薄膜のリーク電流と電気分極特性を測定した。100mtorr条件で薄膜のリーク電流が最もよく抑制(30kV/cmで3e-7A/cm2)され、強誘電体残留分極は1μC/cm2であった。以上まとめると、強誘電体ゲートトランジスタ高品質化のための作製上の諸条件を明らかにした。
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