2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05670
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Research Institution | Kanagawa Academy of Science and Technology |
Principal Investigator |
LIU ZHAOYUE Kanagawa Academy of Science and Technology, 重点研究室・光触媒グループ, 研究員
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Keywords | 酸化チタン光触媒 / ナノチューブ / 陽極酸化 / 水質浄化 |
Research Abstract |
H18年度研究テーマ;酸化チタンナノチューブの研究 酸化チタン光触媒に紫外線照射することにより水中の有機汚染物質を酸化分解することができ、水質浄化への応用として多くの研究開発がなされてきている。光触媒活性を向上させるためには光照射により光励起された電子と正孔を如何に引き離すかが重要なポイントである。そのために酸化チタンを固定するための担持体として伝導体を使用することが光触媒活性を向上させる方法の一つである。 本研究は金属チタンを用いて陽極酸化することにより、金属チタン表面に酸化チタンナノチューブを形成させ光触媒活性が高く基材との密着性が優れた酸化チタン膜に関する研究を行った。 10×50×0.25mmの金属チタン箔を陽極、20×20mmの白金を陰極として電極間距離を2cmとり0.5%HF水溶液中でDC電源を用いて20Vで20分間電圧を印加し、チタン箔を陽極酸化した。次に大気中500℃で3時間の加熱処理を行うことで得られた酸化チタンを結晶化した。得られた酸化チタンナノチューブのSEM観察の結果、ナノチューブの長さは0.21μm、外径80-100nm、チューブ肉厚は約14nmであった。ナノチューブの長さは電解質としてホルムアミドを使用した場合、20V印加で陽極酸化時間を1時間から6時間に変動した時、酸化チタンナノチューブの長さは4μmから12μmに変動した。 500℃で結晶化した酸化チタンナノチューブはXRD分析結果からアナターゼ型であることが解った。 また、フェノールを水質汚染モデル物質として、酸化チタンナノチューブによる光分解を試みた。酸化チタンナノチューブ、白金およびAg/AgClの3電極系で0.01M Na_2SO_4を電解質として添加し、0.6Vのバイアス電圧をかけUV照射しフェノールを分解させた結果、酸化チタン微粒子で作製した膜と比較して酸化チタンナノチューブの方がフェノールの分解速度が85%増大することが解った。
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Research Products
(6 results)