2006 Fiscal Year Annual Research Report
紫外線レーザーやセンサー応用としての酸化亜鉛(Zn0)ナノロッドアレイの合成
Project/Area Number |
05F05672
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
板東 義雄 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノスケール物質領域, フェロー
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YE Changhui 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノスケール物質領域, 外国人特別研究員
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Keywords | 酸化亜鉛 / ZnOナノロッド / ZnOナノチューブ / 電界放射 / 光触媒 |
Research Abstract |
ナノチューブやナノロッドなどの1次元ナノスケール物質はバルクにはない新しい性質を示すため、次世代の新ナノ材料として注目されている。酸化亜鉛(ZnO)はワイドギャップ半導体(3.4eV)でご化学的・熱的な安定性に優れている上に、ピエゾ特性、電界放射、生体親和性などの数々のユニークな特性を発現させる物質で、カーボンナノチューブについで多くの研究がなされている 本研究はZnOのナノロッドやナノチューブの1次元配向を制御する新規な合成法を開発し、生成物の微構造と緒特性を解明することである。今回、溶液法を用いて直径が20-500nm、長さが500nm-20umのZnOナノロッドを109-10ii/cm2の密度でSiのウエハー上に1次元配向することに成功した。これら配向体は2x2cm2の大きなサイズにまで作製することが可能であり、将来の実用化を切り開くものである。さらに、ナノロッドの芯部を選択的に溶解させることにより、ナノロッドをナノチューブ状に加工する新しナノチューブ合成法を開発した。また、ZnOのナノプレートと呼ばれる厚さの異なる3種類ナノ物質を合成し、それが量子効果を起こしうる厚さの限界である約10nm以下にまで薄く合成しうることを見出した。 一方、ZnOの光触媒特性を調べた結果、Bを含むような有機物質と反応させると光特性が低下する現象を見出した。また、電界放射については、ナノチューブの方がナノロッドよりも優れていることを初めて明らかにした。この結果ら、ZnOナノチューブは電界放射材として将来実用化できうることが明らかとなった。これらの研究成果はAngewandte Chemie International Edition, Journal of Physical Chemistryに発表し、さらに2報は現在投稿準備中である。
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Research Products
(2 results)