2007 Fiscal Year Annual Research Report
RNAi技術を利用した、ガン細胞におけるDNAメチル化の制御
Project/Area Number |
05F05683
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
内田 和彦 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LIENGSWANGWONG U 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 肝がん / 胆管がん / メチル化 / RNAi |
Research Abstract |
先進国における最大死因であるがんの分子レベルの発症機構としてゲノムの変化や遺伝子発現の脱制御、タンパク質の構造異常や発現異常が考えられる。これらがんにおけるジェネティックな変化とエピジェネティックな変化はがんの診断のためのバイオマーカーとしても注目されている。エピジェネティックな変化として遺伝子のメチル化がある。がん抑制遺伝子の発現調節を担うプロモーター領域が、高度にメチル化されることによって、がん抑制遺伝子の発現が減少し、がんを引き起こす原因となっている。本研究の目的は、発がんのエピジェネティックな制御機構としてDNMT遺伝子の発現抑制によるがんの表現形質の変化を調べるとともに、タンパク質の発現異常について質量分析を用いた解析を行い、がんの診断・治療ターゲット探索のための基礎研究とする。 今年度は胆管がんを対象にして、がんにおけるエピジェネティックな変化としての癌抑制遺伝子群のDNAメチル化の役割とタンパク質発現の変化について培養細胞と患者サンプルを用いた解析を行った。昨年度から引き続いて、DNWT1(DNAメチル化酵素1)遺伝子をターゲットとするsiRNAの設計を用いてDNMT1遺伝子の発現について抑制効果の有無をリアルタイム定量PCR法とウェスタンブロット法を用いて調べた。siRNAの設計を繰り返して行い、トランスフェクションの条件検討などの基礎検討なども含め最も効果の得られる条件の検討を行った。遺伝子レベルの発現制御の解析に集中したため、今後はプロテオーム解析を用いたエピジェネティックな変化による細胞内変化について研究を進めたい。
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Research Products
(5 results)