2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05704
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
東 善郎 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LEBECH Mogens 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 光励起 / 多電子効果 / 準安定原子 / 放射光 |
Research Abstract |
高エネルギー加速器研究機構放射光研究施設(Photon Factory)において、静電場中におかれたヘリウム原子の2電子光励起共鳴の測定を行った。実験方法は、放射光リングのシングルバンチ運転を利用して、蛍光および準安定原子検出によるものであった。以前の強電場(100kV/cm)による実験よりは、かなり弱い電場(5kV/cm)を今回は用いた。したがって光励起断面積自体に対する影響よりも、より電場にセンシチブな光励起後の崩壊過程に対する影響をみたことになる。そのために、新たなシュタルク電極を設計製作し、従来の強電場原子分光装置の改造を行った。主要な成果としては、マイナスシリーズおよびpdシリーズのようなきわめて微弱な共鳴に対する影響、および閾値に近い高リュドベリ状態、相対論効果によって現れる3重項に対する影響の測定などがあった。電場によって誘起された配置混合によって、新たな崩壊プロセスが可能になり、崩壊経路のブランチング比が大きく変動する様が明らかになった。また、新しい実験方法として、蛍光と準安定状態生成のコインシデンス測定が試みられ、明白な信号を得ることができた。これは、蛍光信号検出後、同一検出器によって、飛来する準安定原子の飛行時間に時間ゲートをかけて測定したものであった。さらに、2個の検出器を用いて蛍光-蛍光コインシデンスの測定も試みられたが、明白な結果を出すには至らなかった。他に、2電子光励起状態の蛍光寿命に関する系統的な測定を進めた。
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