2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05708
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
國友 浩 京都大学, 基礎物理学研究所, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ALBERTSSON Cecilia 京都大学, 基礎物理学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | T-双対性 / ポアッソン・リーT双対性 / ドリンフェルト対 / D-ブレイン / 糊付け行列 |
Research Abstract |
ポアッソン・リーT(PLT)-双対性は通常のT-双対性の一般化であり、これによって標的空間が等長対称性を持たない場合でも、ドリンフェルト対と呼ばれる異なる標的空間上に等価な模型を構成することができる。今年度は、ロンドン・インペリアルカレッジのR.Reid-Edwards氏と共同でボゾン弦のPLT双対変換を考察し、世界面上の境界条件がどのように変換されるかを詳しく解析した。特にある条件の下では、境界条件の変換が自動的に共形不変性を保存し、双対な模型も共形不変となっていることを証明した。また同時にD-ブレインを特徴づける糊付け行列の変換性を導き、いくつかの例に対して具体的な写像を構成し、議論した。更に、京都大学数理解析研究所のT.Logvinenko氏と共同でドリンフェルト対のポアッソン構造とD-ブレイン上のシンプレクティック構造の間の関係を明らかにした。これらの結果は次欄最初に挙げた文献として出版し、国際会議Strings 2006でのボスター発表、及び基礎物理学研究所、ミラノ大学、チェコ工科大学等のセミナーで発表した。 また、チェコ工科大学のHlavaty氏、Snobl氏と共同でPLT双対性を念頭に置きつつ境界条件を解析し、互いに双対な標的空間が、必ずしもドリンフェルト対の同じリー代数分解に属する必要がないことを発見した。このとき正準変換は通常のPLT変換から変更を受けるが、我々はこれを用いて糊付け行列の双対、あるいは多重対変換性を導き、これらの写像の無矛盾性を解析した。この仕事は現在出版準備中であるが、既にウプサラ大学のセミナーで発表している。
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Research Products
(2 results)