2007 Fiscal Year Annual Research Report
マウス新生児の樹状細胞におけるTLR下流のインターフェロン制御因子の活性化
Project/Area Number |
05F05715
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
谷口 維紹 The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
VOLLSTEDT Sabine 東京大学, 大学院・医学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 樹状細胞 / interferon regulatpry factors / Toll様受容体 / インターフェロン / interleukin-12 / マウス新生仔 |
Research Abstract |
マウス新生児は成体と比較して細胞内病原体に対する適切な免疫応答を誘導ができないなど、成体とは異なった免疫機構を有していると思われるが、その詳細はあまり知られていない。現在、マウス成体を用いてさまざまな検討がなされており、特に樹状細胞ではToll様受容体(TLRs)の下流で様々なインターフェロン調節因子(IRFs)が活性化し、IFNやサイトカインなどの遺伝子誘導が制御されていることが知られているが、新生児においてこのような応答がどのように制御されているかは不明である。本研究ではマウス新生児樹状細胞に着目してTLR下流の遺伝子発現制御におけるIRFsの役割りについて検討した。 樹状細胞には、形質細胞様樹状細胞(pDC)と通常の樹状細胞(cDC)の二つに大別できる。pDCはTLRの刺激により大量のI型IFNを産生するという特徴があり、cDCはIL-12など産生するという特徴がある。マウス新生児pDCも成体におけるpDCと同様に刺激によって大量にIFNを誘導することが知られている。このIFNの産生にはIRFsの中でIRF7が関与していることも知られている。そこで新生児マウスpDCを用いて検討したところ、IRF7遺伝子欠損マウス新生児pDCにおいてもIFNの誘導が全く起こらないことを見出した。またcDCにおけるIL-12の産生にはIFR5が重要であることが報告されているが、この点についても検討したところ、やはりIRF5遺伝子欠損マウス新生児cDCにおいて、IL-12の産生が著明に減弱していることが明らかとなり、新生児pDC,cDCにおいてもTLR刺激時にマウス成体と同様の機構でIRFsが活性化されていることが見出された。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] The contribution of transcription factor IRFI to the interferon-γ-interleukin 12 signaling axis and TH-17 differentiation of CD4+T cells2008
Author(s)
Kano, S., Sato, K., Morishita, Y., Vollstedt, S., Kim, S., Bishop, K., Honda, K., Kubo, M., and Taniguchi, T.
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Journal Title
Nature immunology 9-1
Pages: 34-41
Peer Reviewed