2005 Fiscal Year Annual Research Report
クォーク閉じ込めにおいてカラー磁気単極子の凝縮が果たす役割
Project/Area Number |
05F05717
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
近藤 慶一 千葉大学, 理学部, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MICHAEL Walker 千葉大学, 理学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 閉じ込め / 磁気単極子 / 真空凝縮 |
Research Abstract |
SU(2)のヤン・ミルズ理論の範囲で,QCDモノポールが起源となる(質量次元2の)新たな型の磁気的凝縮を提唱した。その結果,双対超伝導描像を裏付ける現象であるアーベリアンドミナンスとモノポールドミナンスが,この磁気的凝縮を起源とする(非対角)グルーオンの動力学的質量の獲得によって説明できると同時に,その質量が十分大きければタキオンモードが消滅して,自発的に生成したカラー磁場を持つSavvidy真空は従来の定説コペンハーゲン真空に依らずに安定性を回復できることを発見,指摘した。 これを,ゲージ群がSU(3)の場合の拡張することが,現実のQCDに適用するために不可欠であるが,これが可能であることを示すことに成功した.これが可能になったのは,Cho-Faddeev-Niemi(CFN)分解を用いて,モノポールを含む位相的配位を非可換ゲージ場から非線形変数変換として直接抽出することが可能になったことに基づく.その結果,Savvidy真空の自発磁場を単なる一定外場の場合に限らず,モノポール凝縮と直接的関連を持つ磁気凝縮として微視的見地から理論的にも初めて導出できるようになった。双対超伝導描像を裏付ける現象として数値計算により発見されたアーベリアンドミナンスとモノポールドミナンスが,モノポール自由度による磁気凝縮により獲得された非対角グルーオンの動力学的質量の帰結として理論的に理解することが初めて可能になった。
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