2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05739
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
辻 瑞樹 琉球大学, 農学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RAVARY Fabien 琉球大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 単為生殖 / アリ / 社会性 |
Research Abstract |
昨年度に新に注目するに至ったキイロヒメアリの基本社会構造と個体群の集団遺伝学的構造に関する研究を重点的に行った。デンマークの共同研究者によりマイクロサテライトDNAマーカーが近縁のイエビメアリで作成されたが、これらは増幅しないか多型が存在せず使用できなかった。現在日本の共同研究者により別のマーカーの開発が試みられている。野外調査の結果、コロニーサイズ(巣のサイズ)や女王数が観察され、通序のアリのコロニー間にみられるような敵対性が種内に存在しないとする狭義の「融合コロニー性」ではないことが判明した。今後有効な遺伝マーカーが開発され次第、遺伝的類縁度と敵対性の関係を調べてみる必要がある。 当初から研究材料としてリストしていたクビレハリアリが沖縄県内の様々な場所で採集し、解剖と内部外部形態計測を行い、卵巣小管数が多い大型個体の頻度を調査した。その結果、どのコロニーにもほぼ一定の比率で大畑の個体が含まれることが判明した。これは大型個体の頻度に大きな個体群間・コロニー間変異が存在するとされるアミメアリとは状況が異なる。現在、大型個体の進化と維持機構に関し、遺伝的な影響か環境変異か、集団選択の妥当性といった、アミメアリで行われた項目について比較検討中である。
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Research Products
(1 results)