2006 Fiscal Year Annual Research Report
人工知能を用いることによるコンクリートの内部構造を反映した直接引張強度の予測
Project/Area Number |
05F05744
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
秋田 宏 東北工業大学, 工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ALTERMAN D. 東北工業大学, 工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 人工知能 / 引張軟化曲線 / 直接引張 / 試験方法 / コンクリート / 破壊力学 |
Research Abstract |
人工知能の1つであるMachine Learning Techniqueを、研究代表者らの既往の実験結果に対して適用し、直接引張試験における2次曲げ消去の有無を高い割合で識別できることを示し、BMC8(第8回複合材料に関する国際会議、於ポーランド・ワルシャワ)に投稿した。10月に行なわれた同会議に出席して当該研究成果を発表し、続いてチェコのブルノ工科大学ノバック教授を訪問し、講演と討議を行なった。 研究代表者らの既往の引張実験は、試験方法の確立が目的だったため特定の配合にしぼっており、任意の配合のコンクリートの引張特性を予測するためには、さらに多くの配合について実験データを収集する必要がある。そこで、普通コンクリートの範囲で水セメント比を変えた5種類の配合について、実験を行なった。研究代表者は、自身が開発した直接引張試験法を国際標準として提案し続けて来たが、前記ワルシャワ、ブルノの訪問からヒントを得、試験法そのものではなく、試験で得られた「引張り軟化曲線」を標準化する方が現実的であると気がついた。当該実験の結果を加え、当該方針でまとめた内容をコンクリート工学年次大会2007およびドイツ・シュツッツガルトで開かれる国際会議(Advances in Construction Materials)に投稿し、いずれも来年度7月に講演予定である。 さらに、直接引張試験後の供試体のひび割れ状況を観察するために、蛍光樹脂含侵法を計画し、必要な装置を揃え、数種の異なる試験結果に適用した。ここで得られた知見を第61回セメント技術大会に投稿し、来年度5月に講演予定である。 また、東北大学名誉教授尾坂氏と本学大学院博士後期課程学生2名を加えたセミナ一を、本年度は5回開催し、アルターマンが2回、秋田が2回を担当した。
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