2005 Fiscal Year Annual Research Report
デザインと建築の将来 -サスライナブル住宅のプロトタイプ-
Project/Area Number |
05F05769
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
千葉 学 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PIRRONE SERGIO 東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | サスティナブル / 住宅 / シェルター / 建築 / 材料 / 新建材 / フレキシブル / 構造 |
Research Abstract |
本研究目的は、安価な新素材を建材として用いて、必要とされる空間に応じたフレキシブルで融通の効くシエルター=住宅の原型を提案することである。 日本の現代建築は多種多様な材料を用いて構築されている。初めに論評や文献から、現在の住宅や建築について考察を行った。興味深い材料や機能を持つ注目すべき建築について理論的な分析を行い、いくつかのプロジェクトを海外の雑誌に発表した。具体的には、世界的に有名な安藤忠雄氏の「origami」建築、ポリエステルやゴアテックスで造られたspecial house、PVCによって安価に造られたインテリアプロジェクト、千葉助教授の設計プロジェクトの発表を行った。 並行して2005年12月の大津波により多大な被害を受けたインド南海岸で現地調査を行った。災害後に建設された安価な建材による住宅の実態や多数の人々に必要とされる空間を調査すると共に、危機的な状況からの復興の方法と起こりうる未来の災害に向けて取られた対策を理解することが調査目的である。軽い材料を使用し、フレキシブルな空間を持つ特徴は、途上国、先進国に関わらずインドと日本に共通して見られる主要な方法であった。 現地調査を基盤に、シェルターに用いる新しい材料の研究に焦点を合わせた。既知の材料、未知の材料、伝統的な材料、革新的な材料を検証し、材料の持つ性能を活かし、人々が安心して暮らしていく為の空間を創るツールとして新たな材料を用いる必要がある。より広範で詳細な知識を得る為に、世界的に有名なスペインの設計事務所RCRの建築家であるMario Cottone氏の協力を得た。RCRは慣例に習わない新建材や軽い材料を専門的に扱っている。その他、様々な材料の供給先と連絡を取り合い、これまで一度も建築で使われたことがない革新的な材料のサンプルをいくつか得ることができた。来年度はこうした材料の実験を行い、フレキシブルな構造形の原型の開発を行う予定である。
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Research Products
(4 results)