2006 Fiscal Year Annual Research Report
自動車用のFRP殻構造の耐衝撃特性の解析と設計に関する研究
Project/Area Number |
05F05771
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
胡 寧 東北大学, 大学院工学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ELMARAKBI Ahmed Mohamed 東北大学, 大学院工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 複合材料 / 耐衝撃特性 / 破壊基準 / 衝撃損傷解析 / 破壊挙動 / 有限要素法 / 衝撃エネルギー吸収性能 / FRP殻構造 |
Research Abstract |
本研究では,自動車用のFRP殻構造について,衝撃破壊過程を正確に解析できる高精度有限要素解析手法を開発するとともに,衝撃エネルギー吸収に優れ,かつ,乗客への衝撃力の小さいFRP構造の設計法を確立することを目的とする.平成18年度において,本研究により得られた主要な成果は以下の通りである. まず,衝撃荷重下でのFRP殻構造の破壊挙動を模擬できる高精度と高効率化有限要素数値モデルの開発のため 1.FRPの破壊パターンと破壊現象に基づいて,損傷模擬のための新たなコヒーシプ要素モデルを提案した.このモデルでは,層間はく離・マトリックスき裂・繊維破断を含む破壊判定基準を確立した.構築した破壊判定基準の中に,二つ重要の点を考慮した:(a)破壊開始の判定則;(b)損傷進展の判定則.また,高速度の衝撃破壊について,歪み速度の影響を考慮した材料特性を破壊モデルに導入に成功した.この新たなコヒーシプ要素モデルは高速衝撃における複合材料破壊の安定的かつ高精度の損傷数値解析が可能になった. 2.賃借したLS-DYNA-3D市販の有限要素ソフトを用いて,高速衝撃によるFRP材板の損傷(特にはく離)進展解析において,上記の損傷解析ための新たなコヒーシプ要素モデルを導入した. 3.LS-DYNA-3Dを用いて,衝撃荷重を受けるFRP殻構造について,大変形解析機能と上述の損傷破壊モデルを考慮した有限要素プログラムを開発し,また,本有限要素プログラムでは,DCBなどの複合材料の典型的破壊過程を対象とし,高精度かつ安定的な数値解析を実現した. 4.複合材料の破壊過程の数値解析結果により,高速度衝撃荷重における衝撃エネルギー吸収メカニズムを明らかにした.
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Research Products
(6 results)