2007 Fiscal Year Annual Research Report
ニュージーランド北島と北海道におけるガリー浸食の発達と土砂災害の軽減
Project/Area Number |
05F05784
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
丸谷 知己 Hokkaido University, 大学院・農学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PARKNER Thomas Frank 北海道大学, 大学院・農学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | ガリー侵食 / GIS解析 / 受盤型ガリー / 流盤型ガリー / 複合型ガリー / 流域面積 / 地形限界 / 発生位置 |
Research Abstract |
前年度に調査解析したWeraamaia川での成果に基づいて、その本流流域に当たるMangaoporo川流域全体の天然林を対象に、ガリー侵食の発達を解析した。手法は、現地では堆積物の同定と、リファレンスポイントの決定、室内ではGIS(Arc GIS)を用いたガリー地形解析によった。その他過去50年間の降雨量、1939年からの空中写真の収集など資料収集も行った。その成果は、Gully systems under undisturbed indigenous forest,East Coast Region,New Zealandとして、Geomorphologyに掲載された。また、これまでの成果を総合してものが、共著でChanges in Basin-scale Sediment Supply and Transrer in a Rapidly Transformed New Zealand LandscapeをGravel-Bed Riversに掲載された。結果として、すべてのガリー侵食を(1)流盤方向にガリー侵食、(2)受盤方向のガリー侵食、(3)ガリーと地すべりが合体した複合ガリー侵食の3タイプに明瞭に区別できた。流域而積と勾配で表わすとこれらは、明瞭に発生位置が異なることがわかった。このことから、Topographic thresholdが存在することが示唆された。さらに、この結果を、日本でのthresholdと比較するために、北海道、九州(豪雨型)、新潟(地震型)についても調査して現在も解中である。この一部について、国際ワークショップ(ニュージーランドおよび日本)において発表した。これらの成果は現在、投稿原稿執筆中である。このように、地形からあらかじまガリー侵食の発達が予測できることが分かった。
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Research Products
(5 results)