2007 Fiscal Year Annual Research Report
ウマの簡易呼吸機能検査法の開発及び不整脈の機序に関する研究
Project/Area Number |
05F05786
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
局 博一 The University of Tokyo, 農学生命科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ARKO Matevz 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 馬 / 運動 / 筋肉 / カルシウムチャネル / リン酸化 |
Research Abstract |
馬の運動能力は呼吸系-循環系-筋肉系の連関で支えられており、それらは生理学的に相互に密接な影響を及ぼしている。平成19年度は競走馬の骨格筋の収縮性にカルシウムチャネルの活性化状態が影響を与える可能性を実証するための基礎実験を引き続き行った。その第一歩として、筋細胞のカルシウムチャネルβサブユニットのリン酸化および脱リン酸化が運動によってどのように生じるかを明らかにするための材料採取を行った。JRA競走馬総合研究所(宇都宮)に設置されている馬用のトレッドミルを使用した。研究用馬2頭を用いて、7m/秒の走速度で2分間、ついで10m/秒の走速度で3分間の運動を行い、運動開始前、運動終了直後、運動終了後10分目および30分目に浅磐筋からバィオプシーを行い、少量の節肉組織を得た。筋肉組織を採取後、直ちに液体窒素で凍結しデイープフリーザー内で保存した。現在、これらの組織の分析を行っている。一方、補完実験として、ラットの大腿部の筋肉のカルシウムチャネルβサブユニットをノーザンプロット法などによって同定した。現在、βサブユニットのスレオニン残基等のリン酸化過程を同定する作業を行った。一方、筋肉運動の状態がもっとも反映される最大酸素摂取量や心拍数に関して、トレッドミル運動負荷前後の変化を同研究所の協力下で観察した。また、競走馬から簡便に呼吸機能検査を行うために必要な装置の組み合わせと臨床応用に関する基礎的検討を行った。
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