2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05811
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
久我 ゆかり 信州大学, 農学部, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BOURGAULT Richard Alain Joseph 信州大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 根部エンドファイト / 共生 / 生物防除 / 誘導抵抗性 |
Research Abstract |
長野県川上村の一般レタス圃場のレタス根から高頻度に分離され、根への接種試験によりDSEであることが確認されたa型菌について、レタスへの前接種がレタス根腐病発病に与える影響を調べた。誘導抵抗性を検出し,内生糸状菌の感染との関係を解析するためには感染を制御することが可能で,かつ再現性の高い接種系の確立が必須である。レタス-DSE-病原微生物接種系の確立を目的とし,レタス根腐病菌およびレタス葉から分離された野菜類軟腐病菌(Erwinia carotovora subsp. carotovora)を用い,それぞれ接種法について検討を行った。 a型菌接種レタスにおける誘導抵抗性発現の有無をレタス根腐病菌を用いて検出するため,以下の根分け法を用いた。レタス実生の根を二つに分け,連結した二つのポットにそれぞれ分けて移植し,一方の根にa型菌を前接種し,他方に根腐病菌を胞子接種した。今後,レタスのクラウン部を切断し,発病程度と感染率との関係等評価し、根における誘導抵抗性の発現について検討を行う。 a型菌接種植物における,地上部の細菌性病害への抵抗性を検討した。a型菌をレタス苗の根部に前接種し,培養後,野菜類軟腐病菌の菌液をシリンジ(注射針無し)で葉の裏から注入した(2ヶ所/葉x2)。軟腐病菌接種24および48時間後,病斑部の直径を計測し,誘導抵抗性発現の有無を検出した。その結果,a型菌の接種区で病斑面積の低下が観察されたが、低下率は菌株により異なり、またa型菌と病原菌の接種のタイミングが低下率に影響を与える可能性が示唆された。今後誘導抵抗性に関与する遺伝子等の解析を行う。
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