2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05814
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
彦坂 幸毅 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MULLER Onno 東北大学, 大学院生命科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 植物生態 / 光合成 / 緯度間変異 / 順化 |
Research Abstract |
東北大学理学部植物園内の異なる光環境に生育する常緑広葉樹アオキの葉光合成特性の季節変化の研究をまとめ、出版した(Muller et al.2005)。この研究では、生育温度と光環境がアオキの葉光合成特性に同等の影響を持つことがあきらかとなった。 宮城県仙台市と熊本県水俣市という異なる緯度に生育するアオキ集団から実生を採取し、仙台市(東北大学)と熊本市(熊本県立大学)で育成実験をスタートさせた。光合成特性や成長特性に関するエコタイプ間の違いを明らかにする予定である。研究は2月から始めたばかりで、実験は進行中である。すでに、熊本から得た植物が耐低温性が低いことなどが明らかになりつつある。 この他、単純なモデル実験系として一年草シロザを用いた、温度順化の研究を行っている。シロザ個体を低温から高温へ、あるいは逆に高温から低温へ生育条件を変えたときに葉の光合成系や解剖学的特性がどのように変化するかを調べる研究に着手した。第一段階として生育条件をそろえることと葉の基礎的性質の測定を行った。その結果低温から高温に移した場合光合成能力は上昇するが、葉内CO2コンダクタンスは増加しないことを見出した。これらの実験結果をまとめるとともに、本研究の主目的である常緑広葉樹の研究への応用を目指す。
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Research Products
(2 results)