2006 Fiscal Year Annual Research Report
半導体ナノ微結晶のカーボンナノチューブへの導入とその光学応用
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05F05851
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
佐々木 毅 独立行政法人産業技術総合研究所, 界面ナノアーキテクトニクス研究センター, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SVRCEK Vladimir 独立行政法人産業技術総合研究所, 界面ナノアーキテクトニクス研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | シリコンナノ結晶 / 液相レーザーアブレーション / ナノチューブ / 蛍光発光 |
Research Abstract |
カーボンナノチューブ内に半導体ナノ微結晶を導入するためにはナノチューブの内径よりも小さなサイズを有するナノ微結晶が必要である。またシリコンナノ微結晶の表面化学を調べることはナノ微結晶の安定性や蛍光特性、表面機能特性などを決める因子を明らかにするためにも重要である。そこで本研究では液相レーザーアブレーションによってシリコンのナノ微結晶が分散したサスペンジョンの調製を試みると共に、Spin on Glassと呼ばれるシラノールのアルコール溶液であるSiO_2被膜形成用塗布液にシリコンナノ微結晶を分散させて、ナノ微結晶がSiO_2マトリックス中に分散・固定化した試料についてもその光学特性を評価した。 電気化学エッチングによって調製したナノ微吉晶は赤色の蛍光を示し、一方、レーザーアブレーションンによって調製したナノ微結晶は青色の蛍光を示した。どちらの場合とも、蛍光波長はホストマトリックスの材料およびシリコンナノ微結晶のサイズに依存して最大蛍光波長は長波長側あるいは短波長側にシフトさせることができた。シリコンナノ微結晶をリンがドープされたSpin on Glass溶液に分散・固化させて作成した試料の蛍光スペクトルはこの場合かなりブロードな蛍光ピークが観測され、ホストマトリックス中のリンの濃度が増大するに従って蛍光発光ピークは短波長側におよそ40nmシフトした。マトリックス中のリンによってシリコンナノ微結晶の表面終端が効果的に修飾されると期待され、この現象はより小さなシリコンナノ微結晶に関してより重要であり、その結果蛍光最大波長めブルーシフトが起きると考えられた。 現在、シリコンナノ微結晶が分散したSOG溶液を用いて多屑カーボンナノチューブ内にシリコンナノ微結晶を導入することを試みている。効率は悪いもののナノチューブの中にはシリコンナノ微結晶がSOGと共に導入されているものが観察された。
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Research Products
(3 results)