2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05867
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
迫田 和彰 独立行政法人物質・材料研究機構, 量子ドットセンター, グループリーダー
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SZABO Zsolt 独立行政法人物質・材料研究機構, 量子ドットセンター, 外国人特別研究員
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Keywords | フォトニック結晶 / フォトニック結晶スラブ / 非線形光 / 光スイッチ / 金属フォトニック結晶 / アクティブ導波路 / FDTD法 |
Research Abstract |
屈折率が周期的に変調されたフォトニック結晶を利用すると電磁モードの存在しない周波数領域(フォトニックバンドギャップ)や極端に小さな光の群速度を実現でき,これらの特性を利用した各種の新しい光学デバイスの開発が期待されている。それらの中で,光学的非線形性や波長分散性をもつフォトニック結晶は波長変換素子,光スイッチ,光トランジスタ,アクティブ導波路,アクティブフィルタ,単一フォトン光源等,将来の光通信・光情報処理用デバイスとしての期待が大きい。本研究では,半導体基板上に作製される2次元フォトニック結晶スラブなどを対象として,非線形FDTD法(時間領域差分法)を基礎として光伝搬のスイッチング特性を詳しく調べ,高性能なアクティブ導波路の設計を目指す。本年度は,フォトニック結晶スラブの局在電磁モードによる発光特性の増強および抑制効果(パーセル効果)を実際のGaAs系試料を仮定して数値解析し,実験観測とよく一致する結果を得た。また,局在モードと原子系の結合定数が弱結合の場合から強結合の場合までを統一的に扱うことのできる定式化を行い,発光スペクトルを理論的に調べた。さらに,2連微小球の局在モードとの相互作用による真空ラビ分裂を第1原理計算で正確に算出することに成功した。3次元フォトニックフラクタルの局在電磁モードについても解析し,フラクタルに固有のスケーリング側をLCA0近似と数値計算で調べた。フォトニック結晶スラブの導波特性については,最近作製が可能になったZnOスラブ結晶について,基板面に水平および垂直方向の光透過率をFDTD法で求め,実験観測とよく一致する結果を得た。今後は,ZnOスラブ結晶の高調波発生などの解析を進める予定である。
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Research Products
(5 results)