2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05F05881
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
末原 茂 独立行政法人物質・材料研究機構, 計算科学センター, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NOGUERA Olivier 独立行政法人物質・材料研究機構, 計算科学センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 第一原理計算 / 分子軌道法 / テルル / ガラス / 非線形光学 / 非線形感受率 / 局在化分子軌道 / 局所分極率 |
Research Abstract |
前年度に行った局所分極率計算法の小規模なモデルへの適用による典型的なガラス形成物質の(超)分極率の(半)定量的な再現の成功[S.Suehara, et al., Physical Review B73,092203(2006)]を踏まえ、本年度は、最小構造単位から、より大きなクラスターへと発展させたモデル計算を、本研究の目的物質であるテルライトに関して行った。その結果、屈折率に直接寄与する線形分極率、3次の非線形光学効果に関与する2次超分極率の局在化成分は、ともに、構造単位のpolymerizationが進行するにつれ大きくなった。これはローレンツの関係として知られる局所電場(補正)に対応する結果であると解釈できた[0.Noguera, et al., Ferroelectrics,347,162(2007)]。 我々が開発した局所超分極率計算法は、これまで線形分極率と2次超分極率に限ったものであったこと、また、より一般の分子・クラスターに応用できるように改良した方が応用が利くなどといった理由から、本年度納入したワークステーション上で計算コードを一新し、ユーザーが多く世界的に広く用いられている量子化学計算コード"GAMESS"(アイオワ州立大学、M.S.Gordon, M.W.Schmidtらによって無料で配布されている)に組み入れた。現在、本研究で開発中のプログラムの一部は、"GAMESS"の機能の一部となって一般公開されており、局在化(超)分極率計算を行いたい研究者は、"GAMESS"を入手することで自由にその計算を実行することができるようになっている。
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Research Products
(1 results)