2006 Fiscal Year Annual Research Report
種・系統特異的なmiRNA・snoRNAと標的遺伝子のゲノム進化・機能進化の解析
Project/Area Number |
05J00046
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
大西 啓介 国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 特別研究員(PD)
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Keywords | non-coding RNA / snoRNAクラスター / miRNA / 遺伝子クラスター / 比較解析 |
Research Abstract |
本研究はmiRNAクラスターおよび、snoRNAクラスターを含めたncRNA複合領域全体のほ乳類内における比較ゲノム解析をおこなうことにより本領域の進化史を詳細に明らかにし、さらにはこれらの標的遺伝子を発見し、両者の共進化の様式を明らかにすることを目的としてる。 miRNAおよびsnoRNAクラスター領域の構造を、現在ゲノムの配列が公開されているほ乳類のゲノムの配列を用いて決定し、系統特異的なmiRNAの進化史を明らかにした。本解析により、miRNAクラスターでは哺乳類の種間で配列が高度に保存されているが、いくつかのメンバーは系統特異的に重複、あるいは欠失していることが明らかとなった。一方、snoRNAクラスターでは、miRNAクラスターと比較してより多くのメンバー系統特異的な進化を果たしており、それはげっ歯類で特に顕著であることが明らかとなった。次に、miRNAクラスターの標的遺伝子を配列レベルの解析により予測し、miRNAクラスターの標的遺伝子の進化の比較解析を進めた。また、種・系統特異的な進化を果たしたと考えられるmiRNAの進化を、より幅広い種の配列決定により解析している。さらに、標的遺伝子の下流遺伝子、および既知miRNAにおける種・系統特異的なmiRNAの探索もおこない、snoRNAクラスターの標的遺伝子の予測を進めている。
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