2005 Fiscal Year Annual Research Report
液相中レーザーアブレーション法による超高密度磁気記録媒体用磁性ナノ微粒子の作製
Project/Area Number |
05J00099
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
石川 善恵 独立行政法人産業技術総合研究所, 界面ナノアーキテクトニクス研究センター, 特別研究員(PD)
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Keywords | 液相レーザーアブレーション |
Research Abstract |
本研究課題である「液相中レーザーアブレーション法による超高密度磁気記録媒体用磁性ナノ微粒子の作製」に関する研究をより効率良く行うために、関連研究として下記の研究を行った。 1.磁性材料以外の亜鉛を用いて液相中でのレーザーアブレーションによる典型的な微粒子の生成メカニズムや液相温度の影響を調べる。 2.種々の界面活性剤や自己集合化分子存在下での液相レーザーアブレーションによる生成粒子の自己配列化や配列構造制御手法の開発を試みる。 1.高温液相中での亜鉛のレーザーアブレーション 室温中での亜鉛のレーザーアブレーションでは球状の酸化亜鉛粒子が得られることが既に知られているが、60℃以上の純水中で亜鉛をアブレーションすることにより、発光デバイスへの応用が可能な酸化亜鉛ナノロッドの作製に成功した。様々な研究の結果、アブレーションによって生成する酸化亜鉛種は液相の温度に関わらず球状であり、60℃以上の温度によりそれらの表面が溶解し、冷却プロセスを経てナノロッドに結晶成長することが明らかとなった。さらに界面活性剤水溶液中で同様に高温でアブレーションを行った結果、純水中の場合と比較してナノロッドへの結晶成長が抑制されていることが明らかとなった。これは界面活性剤が酸化亜鉛の表面を修飾することによって表面の溶解を抑制するためと考えられる。この傾向は表面電荷と異符号の電荷を有する界面活性剤を用いた場合に顕著であり、これは界面活性剤が酸化亜鉛と表面と強く相互作用するためであると考えられる。本手法では純水中で作製を行うことが可能であり、さらに反応に関与するのは水とターゲットである亜鉛だけであることから、物理特性の損失を引き起こす不純物の混入が限りなく少ない高純度のナノロッドの作製が可能である。 2.自己集合化分子存在下における白金のレーザーアブレーションと酸化チタン光触媒反応を用いた構造体の修飾・加工技術の開発 自己集合化分子として脂質ナノチューブに集合化する糖脂質を高温で分散させた水中で白金のアブレーションを行い、白金担持脂質ナノチューブの作製を行った。また、酸化チタン光触媒反応を用いて脂質ナノチューブや多層カーボンナノチューブなどの構造体の修飾や構造制御を行った。
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Research Products
(1 results)