2006 Fiscal Year Annual Research Report
飼育実験手法を応用したG.ruberの2形態種の精密古環境指標の確立
Project/Area Number |
05J00152
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
平出 あずみ (黒柳 あずみ) 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 特別研究員(PD)
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Keywords | 浮遊性有孔虫 / 古生物 / 有孔虫飼育実験 / 微化石 / 古環境復元 / 形態種 |
Research Abstract |
低緯度の過去の水温や環境を推定する際に最もよく使われる浮遊性有孔虫種のG.ruberの中に種として別に取り扱った方がよいと考えられる2つの形態種が存在することが最近の研究より明らかになった.これまでは2形態種を区別せずに測定しているため,2種の生息深度の違いから酸素同位体比から復元される水温情報には最大約2℃の誤差が生じていた可能性がある.より正確な古水温復元のために,この2形態種の遺伝子レベルでの違いを明らかにし,水温と殻記録とのキャリブレーションを行うことが本研究の目的である.本年度はこの種の飼育実験手法の確立と分子系統解析結果のまとめを行なった.まず,昨年度の3月から今年度の7月までの4ヶ月間,プエルトリコでの長期野外実験調査プロジェクト(PaleoSalt Project)に参加し,California大学Davis校のH.Spero教授及びドイツAlfred Wegener研究所のJ.Bijma教授の指導のもと,浮遊性有孔虫の飼育実験の基本装置や手法について学んだ.現地ではプランクトンネット採取に併せて,2日に1度,岸から7マイル沖の水深2000feetの外洋で,飼育実験用個体のマニュアル採取を行い,3-4月は水温光量等を規制した基礎実験,5-7月はアルカリ度についての応用実験を行った.また,帰国後は昨年度行った分子系統解析の結果をまとめ,学会等で発表を行った.これらのまとめられた結果は19年4月中に海外学術雑誌に投稿予定である.
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Research Products
(5 results)