2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J00182
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
日高 將文 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所食品バイオテクノロジー研究領域, 特別研究員(PD)
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Keywords | X線結晶構造解析 / 加リン酸分解酵素 / 糖質関連酵素 / 構造機能相関 |
Research Abstract |
本研究は糖鎖の伸長・分解を触媒する糖質関連酵素についてX線結晶構造解析により反応機構・基質特異性の構造基盤を獲得し、タンパク質工学的手法を用いた有用オリゴ糖合成人への応用を目的としている。 細菌由来ラミナリビオース(Glc-β1,3-Glc)ホスホリラーゼ(LBP)はラミナリビオース+リン酸⇔グルコース1-リン酸+グルコースを触媒する加リン酸分解酵素でGH-94に分類されているが、他のGH-94酵素が全てβ1,4結合に作用するのに対し、LBPは唯一β1,3結合に作用する酵素である。LBPの構造解析を行い、グルコース1-リン酸複合体、グルコース複合体構造を決定した。LBPは構造既知のGH-94酵素とほぼ同じ立体構造を有していたが、糖受容体の認識残基に明確な差がみられた。この構造基盤を基にβ1,4結合とβ1,3結合に作用する酵素の機能変換を目指した変異体を解析中である。 また新規な糖質関連酵素ラクト-N-ビオース(Gal-β1,3-GlcNAc)ホスホリラーゼ(LNBP)の構造決定を目指して、Bifidobacterium longum、Bifidobacterium bifidumを由来とするLNBPの結晶化を行った。結晶化条件の探索の結果良質の結晶が得られており、現在セレノメチオニン置換体を用いた構造決定を試みている。
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