2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J00336
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
望月 悦子 早稲田大学, 理工学術院, 特別研究員(PD)
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Keywords | 昼光導入 / 直射日光 / 省エネルギー / 輝度分布 / 不快グレア / 光庭 / 光ダクト / 実測 |
Research Abstract |
直射日光は、量・方向ともに変動が大きく空調負荷を増加させるため、遮蔽するのが通常である。しかし、昼光導入により人工照明が消灯できれば、省エネルギーは達成される。高エネルギー・高効率である直射日光の利用は不可欠である。その際、直射日光の問題点である量・方向の変動、不快グレアを解消するためには、窓システムが必要不可欠となる。今年度は、直射日光利用型の窓システムを用いた事例として、光庭と光ダクトを用いた建物を取り上げ、各建物における昼光の省エネルギー効果および視環境の実態を調査した。 窓からの熱流入を最小限に抑えるためファサード面の窓面積を小さくし、建物中心部分の光庭から昼光導入を行うオフィスビルにおいて、夏期(8月)と冬期(12月)の二回に渡り、光環境の実測調査を行った。測定の結果、光庭の底部に近いほど、光庭表面での相互反射が大きくなるため、直接昼光が入らなくても、光庭により室内が明るくなることがわかった。またアンケート調査から、執務者はブラインドが閉められた窓面からよりも、光庭から昼光の影響を感じていることが明らかとなった。 高反射率のアルミミラーを用いた光ダクトから昼光導入を行う住宅内の居間・台所・洗面所において、各室での明るさ感、作業性、色の見え方に関して被験者実験を行った。結果、台所では光ダクトからの入射光の照度が低い場合、作業面を暗く感じるという意見もあったが、人工照明を点灯するほどの不足感はなく、作業上支障のない明るさは確保されていることがわかった。また色の見えについては、台所、洗面所とも光ダクトからの光の方が、人工照明からの光よりもものの色が自然に見えるとの評価であった。
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Research Products
(5 results)