2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J00475
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
澤井 秀朋 Waseda University, 理工学術院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 重力崩壊型超新星爆発 / 磁気回転超新星爆発 / マグネター / 固有速度 / 磁気流体力学 / 数値シミュレーション / 数値コード開発 / 磁気リコネクション |
Research Abstract |
今年度は、赤道面非対称超新星爆発の研究の総仕上げと、超新星における磁気リコネクションの数値研究のための数値コードの開発を行った。 赤道面非対称超新星爆発の研究では初期に赤道面非対称磁場と高速自転を与えて数値シミュレーションを行った。そこでは、特に非対称爆発によって生み出されるマグネターの固有速度に焦点を当てた。初期条件としては、数値計算の結果得られた固有速度は平均的に秒速300-500km、中には秒速1000kmに達するモデルもあった。そこでの加速源は磁気圧力であった。得られた固有速度は、よく知られている通常の中性子星のものと似たものであった。これにより、マグネターも通常の中性子星と同様、大きな固有速度を持ち得るという重要な示唆が得られた。通常の中性子星では多くの固有速度の観測がある一方、マグネターのそれはかなり乏しいのが現状である。そのため、我々の研究は将来の観測に動機を与えるものとなる。これらの結果をまとめた論文はすでに雑誌に発表されている。 数値コードは3次元抵抗磁気流体のものを独自に開発し、さまざまなテスト計算をクリアした。この数値コードの特性は空間3次元であること、電気抵抗の効果が含まれていること、高精度であることの3点である。この数値コードにより、重力崩壊型超新星爆発における磁気リコネクションの3次元的効果を調べることができる。この効果については今までほとんど研究されていない。その研究を世界に先駆けて行うことができるという意味で、この数値コードを開発したことは意義深い。
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Research Products
(5 results)