2005 Fiscal Year Annual Research Report
天然生理活性物質lymphostin及びtetrapetaloneAの全合成研究
Project/Area Number |
05J00489
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
今村 圭佑 早稲田大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | 全合成 / 構造-構成相関研究 / 不斉合成 |
Research Abstract |
すでに全合成を達成したlymphostin誘導体について骨格が持っているアミノ基の重要性、側鎖の二重結合の重要性、またその組み合わせについて等、創薬に向けた構造-活性相関研究を行った。また創薬における重要な問題点である化合物の溶解性にたいしても検討を行った。その結果、lymphostinが有する制癌作用に対する作用機序を明らかにすると共に新規医薬品としての可能性を示した。 新規リポキシゲナーゼ阻害物質tetrapetalone Aの全合成研究も同時に行った。当研究室で開発されたキラルなイミドを用いたビニロガス向山アルドール反応による遠隔不斉誘導によってベンズアルデヒドとO-シリルケテンN,O-アセタールとの遠隔不斉アルドール反応によりキラルなアルコールを高収率・高立体選択的に得る。そこでまずベンズアルデヒド誘導体とO-シリルケテンN,O-アセタールとの遠隔不斉アルドール反応の検討を行った。その結果、オルト位にハロゲン原子を有するアルデヒドに対するアルドール反応においては立体選択性がでないことが判明した。遠隔不斉誘導反応によって立体選択的に得られたアルドール体に対し、さらに数工程を経て環化反応に伏せ、オキサゾリジノンの1つの不斉を利用してtetrapetalone Aが有する連続する不斉炭素を立体選択的に構築した。さらに数工程を経て重要セグメントの合成を行った。
|