2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J00529
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
古賀 裕明 独立行政法人物質・材料研究機構, 計算科学センター, 特別研究員(PD)
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Keywords | 第一原理計算 / クラスター / 触媒 / 金 / 表面反応 / ナノファブリケーション / ナノワイヤ / 非経験的電子状態計算 |
Research Abstract |
金クラスターの構造制御可能性について、非経験的電子状態計算(平面波擬ポテンシャル法による密度汎関数計算)により調べた。十数原子程度の金クラスターは高い触媒活性を持つこと、また構造によって触媒活性が大きく異なることが報告されている。この系は、構造と触媒活性の相関の解明、及び、微粒子に代わる均一な特性をもったナノ触媒を作製する上で極めて重要である。しかし、一ナノメートル前後のクラスターを調べる実験手段は限られており、その構造決定や物性予測において非経験的電子状態計算が主要な役割を果たすことが期待されている。今回は、異性体間のエネルギー安定性の比較を行った。その結果、外的要因によってエネルギー安定性を逆転させて、触媒活性が高いとされている構造を実現できる可能性を見いだした。 また、前年度に続いて、自己形成構造(シリコン表面上のビスマス細線)をテンプレートとする銀ナノ構造の作製に関する理論計算を行った。(金もほぼ同様に振る舞うと期待できる。)計算により、銀ナノ構造の成長中にテンプレート構造が変化し、それによって銀ナノ構造の形状が規定されることがわかった。計算されたエネルギー障壁(0.8eV)は、温度条件を選ぶことでこの変化を制御できることを意味している。よって、このようなテンプレートとナノ構造の相互作用を成長条件により制御することが、目的とする形状を作製する上で重要である。これは、構造を制御して高い触媒活性をもつナノ触媒を作製するという本研究の目的との関連で興味深い結果である。
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Research Products
(1 results)