2007 Fiscal Year Annual Research Report
イスラーム諸国における初等教育制度受容に関する国際比較研究
Project/Area Number |
05J01061
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
日下部 達哉 Kyoto University, 大学院・教育学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | イスラーム諸国農村 / 初等教育 / 教育制度受容 |
Research Abstract |
本研究目的は、本研究はイスラーム諸国住民が、EFA(Education for All)政策によって普及された初等教育制度をどのようにライフコースに取り入れ、評価しているのかを、7力国のイスラーム諸国住民へのインタビュー調査を通じ、明らかにしようとするものである。研究ではこれまで数量データ比較では明らかにできなかった質的な多様性描写、そして、未だ、なされてはいない、国際比較分析共通点と相違点を、インテンシヴな現地調査を積み重ねることにより、住民の初等教育制度への期待や評価のポイント、そして今後のイスラーム情勢を分析する上での新たなデータソースを発見していくというものである。研究計画遂行においては、当初予定したアフガニスタン、マレーシアの調査がかなわなかったが、インドネシア、タイ、バングラデシュ、インド、イラン、イエメン、アラブ首長国の7力国において調査を行った。全ての国々では農村を訪問し、世帯インタビューおよび学校調査などを行った。結果として、今後、村落レベルで並列比較していくことが可能となるデータを収集することができた。こうしたデータを分析するための基盤を整備するため、平成18,19年度は他の比較教育学研究者らとともに比較理論研究を行ってきた。現在では、ミクロレベルにおける国際比較を行い、その結果を通じて、イスラームと近代教育の親和性、葛藤、新たな関係性の構築などに言及した議論を展開している。
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Research Products
(5 results)