2008 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカ熱帯雨林における人間活動と森林生態系との関わり
Project/Area Number |
05J01089
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
安岡 かがり (四方 かがり) Tokyo Metropolitan University, 都市環境科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | アフリカ熱帯雨林 / 焼畑農耕 / 生業活動と植生変化 / プランテイン・バナナ / カカオ栽培 / マクロシステムの影響 / カメルーン / 地域研究 |
Research Abstract |
本研究の目的は、アフリカ熱帯雨林を地域住民の生活環境として捉え、現在の森が過去から現在までの人との関わりのなかで、どのように創出されてきたのかについてその形成過程をあきらかにすることである。とくに、カメルーン東南部の熱帯雨林に暮らす焼畑農耕民を対象とし、かれらがどのように森林を認識し、利用してきたのか、またその結果、森林はどのような影響を受けてきたのかということについて生態学的視点、及び歴史的背景を考慮しながら分析する。このような通史的な人と森との相互関係の理解に基づいて、国家ないし国際的な政治・経済状況や森林資源開発が及ぼす影響について再検討を加え、森林の生態的理解に深く根ざした持続的利用に関する新たな知見を得ることを目標としている。 昨年度7月から今年度6月までの12ヶ月間は出産・育児のため研究活動を中断した。その間、学会参加及び文献研究を中心に可能な範囲において研究活動をおこなった。 研究活動に復帰後は、セミナー等での発表を通じて研究内容についての議論を深めながら、博士論文の執筆をすすめた。博士論文では、カメルーン東南部熱帯雨林に暮らす焼畑農耕民の生業活動の変容と森林景観の動態について、(1)定住後の森林利用形態と焼畑農粗耕の特徴、(2)過去の集落移動と植生への影響、(3)商品作物カカオの導入と農耕システムの変化、以上3つの側面からの分析・議論をおこなった。
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Research Products
(1 results)