2006 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカ熱帯雨林における人間活動と森林生態系との関わり
Project/Area Number |
05J01089
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
四方 かがり 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | アフリカ熱帯雨林 / 焼畑農耕 / 生業活動と植生変化 / カカオ栽培 / プランテイン・バナナ / マクロシステムの影響 / カメルーン |
Research Abstract |
本年度前期は、当初の研究計画にそって、これまでの現地調査及び文献研究の成果をまとめ、日本アフリカ学会で口頭発表し、その発表をもとに投稿論文としてまとめ、アジア・アフリカ地域研究誌上において発表した(四方篝,「伐らない焼畑-カメルーン東南部の熱帯雨林帯におけるカカオ栽培の受容にみられる変化と持続-」,『アジア・アフリカ地域研究』,第6-2号,257-278,2007年3月.)。論文においては、現地調査で収集したデータの分析結果を中心に、アフリカ諸国におけるカカオ栽培の歴史や近年のカカオ栽培の動向などについて文献研究を深め、カカオ栽培が調査地域の焼畑システムにもたらした変化を解析し、現地の人々の生活のなかでどのように解釈され、位置づけられているのかについて議論をおこなった。本年度後期は、国際シンポジウム(京都シンポジウム2006)に参加し、カメルーン熱帯雨林における人間活動と森林植生の関わりについての研究成果をポスターにて発表した。また、同時に開催されたサテライトワークショップ「創られた自然景観;アフリカとアジアの生態史」及び「『地域』をつくるバナナとエンセーテ:アジア・アフリカにおけるバショウ科作物を基盤とする持続的生業システムの比較研究」に参加した。とくに、前者においては口頭発表をおこない(SHIKATA, K. "History in the Forest: Relationships between Human Activities and Forest Environments in the Tropical Rain forest of Southeastern Cameroon", KYOTO Symposium,2006.Crossing Disciplinary Boundaries and Re-visioning Area Studies Perspectives from Asia and Africa,(Nov.9-13,2006,at Kyoto University))、国内外の研究者と活発な議論をおこなった。今後、土壌サンプルの解析、未整理の調査結果や資料・文献等の分析を進め、これまでの発表の成果とあわせて、博士論文としてまとめる予定である。
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Research Products
(2 results)