• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2006 Fiscal Year Annual Research Report

近代日本における少年少女文化とジェンダー

Research Project

Project/Area Number 05J01100
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

今田 絵里香  京都大学, 大学院人間・環境学研究科, 特別研究員(PD)

Keywordsジェンダー / 少女雑誌 / 新中間層 / 良妻賢母 / 立身出世 / 女子校 / 男子校 / 高校生
Research Abstract

(1)「少女」という表象の解明ときに「少年」と同じ存在としてみなされ、ときに「少年」と同じ存在とはみなされない「少女」とはいったいどのような存在なのか。このような問いに取り組み、「少女」というジェンダー・カテゴリーが誕生した戦前に遡り、「少女」の誕生とその変遷を明らかにした。方法として、「少女」という表象を生み出し、流布した少女雑誌『少女の友』(1908年創刊)をあらゆる角度から分析、また同時代の少年少女雑誌と比較した。その結果、1879年の教育令以降、学歴を獲得して立身出世する「少年」と明確に区別するために「少女」という表象が生み出されたことがわかった。しかし、1923年の関東大震災以降、都市新中間層の量的拡大とそのモダンなライフスタイルの広まりとともに、「少女」は「少年」に近づいていく。教育を与えられ、愛護される「子ども」と捉えられ、学歴と職業の獲得が称賛されるようになる。むろんまったく「少年」と同じというわけではない。「少女」には女らしさと都市新中間層文化と衝突しない芸術的な職業達成が称賛された。芸術的な職業達成は実現困難であることから、必然的に「少女」は良妻賢母に水路づけられていったのである。
(2)現代女子高校生の意識の解明また、実際に「少女」として生きている現代女子高校生の意識の解明を同時に進めた。2005年1月から3月にかけて大阪府内の私立高等学校7校(男子校2校、女子校2校、近年共学化した共学校3校)の2年生を対象に質問紙調査をおこなった(有効回答数1621ケース)。その結果、男らしさを身につけられない男子の避難所となる男子校、語学に力を入れるなどして男子とは異なるエリート教育をおこない、女子のエンパワーメントを試みる女子校など、それぞれの学校文化の独自性とそれによって規定されるジェンダー形成のありようが浮かび上がってきた。

  • Research Products

    (1 results)

All 2007

All Book (1 results)

  • [Book] 「少女」の社会史2007

    • Author(s)
      今田絵里香
    • Total Pages
      256
    • Publisher
      勁草書房

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi