2005 Fiscal Year Annual Research Report
側根の発生を制御する新規ユビキチンHUBシステムの分子機構
Project/Area Number |
05J01353
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
渡邉 悦子 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | オーキシン |
Research Abstract |
申請者は、多くのモデル植物に保存されている新規ユビキチン因子に注目し生物学的解析および生化学的解析を行ってきた。生化学的解析によりこの新規ユビキチン因子が生体内で複合体を作ることを明らかにしてきている。またこの複合体は他のユビキチン様因子のように従来の修飾因子として機能するのとは異なり非常にSDSresistantな複合体である可能性がある。この新規ユビキチン因子の機能を調べるため、形質転換植物を用いて、その表現型を解析した。その結果ノックダウン植物では、全体的に植物の大きさが小さくなり、primary rootおよびlateral rootの発生が抑制されていることが明らかになった。また新規ユビキチン因子の発現場所をプロモーター解析を、調べたところ、lateral rootに分化する細胞であるpericycle cellに、GUS活性が認められた。さらにlateral rootのinitiationには、オーキシンが関わっているためその可能性を知るために、オーキシンに関する感受性をノックダウン植物および過剰発現植物について調べた。その結果、過剰発現では感受性が増加しノックダウン植物では感受性が低下していることが明らかになった。これらの結果から、新規ユビキチン因子複合体がオーキシンを介して細胞分裂に関わっている可能性が示唆された。
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