2005 Fiscal Year Annual Research Report
カキ果実におけるタンニン蓄積機構の解明とその育種学的利用
Project/Area Number |
05J01415
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
池上 礼子 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 果実生理 / タンニン生合成 / カキ / マーカー |
Research Abstract |
1.‘羅田甜柿'と日本のPCNA品種との交雑後代の幼果をもちいてバルク(BSA)法を組み合わせたcDNAサブトラクション(SSH)法およびディファレンシャルスクリーニングによりタンニン生合成に関わる遺伝子群の網羅的な調査を行った。単離した遺伝子の発現をPCNA、non-PCNA品種および‘羅田甜柿'交雑後代の発達にともなって採取した果実を用いてノーザン分析などで調査し、タンニンの蓄積と同調して発現が変化する思われる遺伝子群を同定した。これらにはPAL、C4H、CHS、DFRなどのフラボノイド生合成系の遺伝子が含まれていたが、それ以外に、これまでにタンニン生合成に関与していることが明らかでないものがいくつか含まれていた。これらの遺伝子についてcDNAライブラリーから全長を単離し、相同性検索をおこなった。以前に行った‘平核無'脱渋処理果をもちいたSSHの結果、および平行して行った日本のPCNA品種の戻し交雑世代を用いたSSHの結果を考慮すると、特にDHQase-SORase、SCPLおよびF3GalTase遺伝子のタンニン生合成への関与が強く示唆された。 2.‘羅田甜柿'と日本のPCNA品種の交雑後代について分子マーカー作製のため、BSA法を適用したAFLPを行った。その結果、‘羅田甜柿'の甘渋性と連鎖していると考えられるAFLPマーカーをいくつか単離した。これらのAFLPマーカーを詳しく調査することで、PCNAを目的とする育種計画において‘羅田甜柿'由来のPCNAの早期判別を可能になると考えられた。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Segregations of astringent progenies in the F1 populations derived from crosses between a Chinese pollination-constant, non-astringent (PCNA) ‘Luo Tian Tian Shi', and Japanese PCNA and pollination-constant, astringent (PCA) cultivars of Japanese origin2006
Author(s)
Ikegami, A., S.Eguchi, M.Yamada, A.Sato, A.Kitajima, H.Mitani, K.Yonemori
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Journal Title
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