2005 Fiscal Year Annual Research Report
フレアホモロジーによる4次元多様体とknotの研究
Project/Area Number |
05J01604
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
丹下 基生 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 幾何学 / トポロジー |
Research Abstract |
Ozsvath Szabo理論のcorrection termを用いレンズ手術に関する以下の成果を挙げることができた。 1.レンズ空間のcorrection termの一般的な形を決定した。今までは連分数展開に関係した公式しか得られていなかったが連分数展開を使わずに計算できる手法を開発した。 OzsvathとSzaboはレンズ空間がデーン手術で得られる必要条件(A)を得たが、その条件を詳しく見ることでレンズ空間がホモロジー球面のデーン手術で得られるための必要十分条件をcorrection termの観点から得ることができた。またそのとき、(A)の中で条件から存在が認められている定数がある意味一意に存在することを示した。 2.また条件(A)とcorrection termの一般形を用いることによって、あるレンズ空間がデーン手術で得られたとき、その結び目のアレクサンダー多項式の係数に関する公式を得ることができた。この公式は以前門上氏と山田氏によって得られていた公式と同値である。 3.この公式とOzsvathとSzaboによる必要条件(B)を用いることで、doubly primitive結び目に対して斎藤氏によって得られていた公式(C)を一般の場合に使えるように拡張した。 4.レンズ空間L(p,p-1),L(p,p-2),L(p,p-3)がデーン手術から得られるためのpの必要十分条件を与えた。また、L(p,p-1)に関しては既存の結果を用いることで、その結び目を全て決定することができた。またOzsvathとSzaboによる必要条件は十分ではないことを同じ手法により示すことができた。 5.(C)をさらに応用することによって、qを固定して、L(p,q)がデーン手術で得られるようなpが無限個得られるならばqは平方数ではなければならなく、その係数は正整数pでなければならないということがわかった。
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Research Products
(1 results)