2006 Fiscal Year Annual Research Report
音楽のディジタルアーカイブ化のためのMPEG-7タグの設計と自動付与
Project/Area Number |
05J01723
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北原 鉄朗 京都大学, 情報学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 音響信号処理 / 音楽情報検索 / MPEG-7 / 楽器音認識 / 類似楽曲検索 |
Research Abstract |
本研究の主な成果を以下にまとめる。 1、Instrogramの高精度化 Instrogramとは、楽器存在確率を時間・周波数平面上に可視化したもので、音楽音響信号中の単音(一音符に相当する音)を求める必要がないため、多重奏に対しても精度よくもとめることができる。昨年度は、Instrogramの基本原理を考案し、計算機上で合成された人工的な音楽音響信号に対して実験を行った。今年度は、このInstrogramを改良し、高精度化をすすめ、実演奏にも対応できるようになった。 2、Instrogramを用いた類似楽曲検索の実現 類似楽曲検索は、その名の通り、ユーザが指定した楽曲に類似する楽曲群を見つけ出す技術で、近年、音楽情報検索分野で最もホットなトピックの1つである。従来の類似楽曲検索は、NFCCなどの低次の音響特徴量に基づいて類似度を計算していたが、さらなる発展には、音楽的な意味と直結する、より高次の特徴量の活用が望まれていた。本研究では、この高次の特徴量としてInstrogramを用い、楽器構成に基づいた類似楽曲検索を実現した。実際に小規模な音楽データベースに対して類似楽曲検索を行えるプロトタイプを実現した。 3、マルチメディア作品や音楽以外の音響信号の分析への展開 これまでの音楽音響信号分析の技術を音楽以外の分野にも展開し、音楽と映像との調和度計算モデルや擬音語を用いた環境音の検索技術の開発に取り組んだ。
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Research Products
(4 results)