2005 Fiscal Year Annual Research Report
低侵襲医療デバイスの生体内における制御・誘導技術に関する研究
Project/Area Number |
05J01745
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高嶋 一登 京都大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | Tactile sensor / Surgical simulator / Low invasive surgery / Endoscope / Catheter / Medical equipment / Contact condition / Numerical analysis |
Research Abstract |
近年、内視鏡やカテーテル等の長い管状の医療機器を用いる低侵襲治療法が広く用いられている。その手術は、患者の経済的・肉体的損傷を最小限にとどめるので、さまざまな利点を有する反面、外科医の目と手に頼るものであるため、術者に高度な技術と熟練が要求ざれる。そのため、本研究では、以下のような触覚センサおよび手術シミュレーションシステムを開発した。まず、赤外線をカットするパターンの画像処理を用いることにより、さまざまな内視鏡の先端に容易に取付けられて、軸方向の力だけでなく横方向の力も検出できる触覚センサを開発した。内視鏡に取付け、血管モデルに挿入すると、センサの横の部分が接触したときは横方向の力が、軸方向に接触したときは軸方向の力が検出できた。さらに、本センサはアタッチメントを追加することにより、生体組織の剛性を測定することもできた。また、それに並行して、脳血管内でカテーテルを安全に操作誘導するための術前、術中におけるカテーテル経路予測用シミュレータを開発した。そこで、血管壁、血管走行、カテーテル等の力学特性および挿入手技によるパラメータを持つ運動方程式を計算し、結果を数値データおよび動画で表示した。これまでも同様のシミュレータは開発されてきたが、本研究は、(1)生体内に近い運動条件で実験しパラメータを取得した点、(2)従来のものが触覚フィードバック・インターフェースをもつ外科医の教育・訓練用であるのに対し、ターゲットである血管内の患部にアプローチするための経路を予測する点で従来のものと異なる。まず、血管切片を用いて実験を行ない、カテーテルと血管の接触・摩擦状態について検討し、シミュレーションに用いるパラメータを取得した。さらに市販のガイドワイヤを実測してモデル化したものを簡単な血管モデルに挿入し、血管およびガイドワイヤの基本的な特性のガイドワイヤ先端の挿入軌道・接触力に及ぼす影響を調べた。
|
Research Products
(15 results)