2005 Fiscal Year Annual Research Report
高純度シリカの直接電解環元による太陽電池級シリコンの新規低コスト製造法
Project/Area Number |
05J01859
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
安田 幸司 京都大学, エネルギー科学研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | 太陽電池級シリコン / 半導体 / 二酸化ケイ素 / 酸化物 / 溶融塩 / 電気化学 / 電解還元 |
Research Abstract |
本研究は、高純度SiO2と溶融塩電気化学プロセスを用いた太陽電池級Siの新規製造法の開発を目的としている。その原理は、SiO2接触型電極を用い溶融CaCl2中において電解還元することで、絶縁体である固体SiO2から酸素のみをO2-イオンとして除去するという新規なものである。本年の研究の結果、以下の成果が挙げられた。 (1)Siインゴットの純度評価 溶融CaCl2中において電解した試料を、高周波誘導加熱によりインゴット化し、グロー放電質量分析法で不純物の定性および定量を行った。純度は99.80at%にとどまったが、BとPの増加はほとんど見られなかった。これにより、本手法で得られる低B・P含有Siに既存の冶金的精製法を組み合わせた太陽電池級Si新規製造プロセスが提案された。現在、より高純度のSiの製造に向け、耐食性の高い容器を作製中である。 (2)粉末状SiO2の直接電解還元 SiO2粉末をペレット状にして電極に用いた。SiO2板を用いた場合との還元速度の比較を行ったところ、(SiO2+Si)ペレットを用いることで高速還元が可能であることが示された。 (3)電位-pO2-図を用いたSiO2直接電解還元のメカニズム解明 溶融CaCl2-CaO系でのSi種に関する電位-pO2-図の作成を行った。作成した電位-pO2-図と試料の分析結果とを組み合わせることで、固体SiO2直接電解還元におけるO2-イオンの挙動や還元可能電位領域を示した。 (4)水溶液系における電気化学的酸化物形成 F-イオンを含む水溶液中でTi-Zr合金をアノード分極させることで、ワイドギャップ半導体であるTiO2とZrO2の複合酸化物の生成を行った。その結果、直径15〜300nm、アスペクト比100程度の複合酸化物ナノチュー〓
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Research Products
(6 results)